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561.「小学生からできる大学入学共通テストへの準備(英語リーディング)」

 2021年から導入された大学入学共通テスト。文部科学省によると『思考力・判断力・表現力』を中心に学力を評価することを目的としています。数学や国語の記述式導入や英語の民間テスト活用が見送られるなど、変更と撤回の多い入試改革ですが、テストの傾向は確実に『思考力・判断力・表現力』中心になっています。

 今回は共通テスト(英語リーディング)の特徴と、“小学生からできる準備(もちろん、大学受験生も)”についてお伝えしていきます。

 

【目次】

  1. 共通テストの歴史
  2. センター試験と共通テストの違い①(英語)
  3. センター試験と共通テストの違い②(英語)
  4. 大学入試改革に伴う高校入試の変化
  5. 英語リーディングに必要な能力①
  6. 英語リーディングに必要な能力②
  7. 英語リーディングに必要な能力③
  8. 小学生からできる共通テストへの準備

 

1.共通テストの歴史

1979年にスタートした主に国公立大志願者に向けた共通試験『大学共通第1次学力試験』。いわゆる共通一次は1990年、私立大も試験利用できるなど流動性を持たせた『大学入試センター試験』に変わります。そして2021年、高大接続システム改革会議などを経て『大学入学共通テスト』がスタートしました。

 

2.センター試験と共通テストの違い①(英語)

 まず大きな違いは『配点』です。リーディングが200点から100点になり、リスニングが50点から100点に変更。より実用的な英語力をはかるようになりました。またアクセントや文法問題がなくなったこともポイントです。

 ここで大切なのは、アクセントや文法問題はやらなくていいのではなく、両方とも出来る前提で応用できるかが問われているということ。文法は文章の意味を正確かつ早く理解するために必要です。また、アクセント(大きく言えば発音)が分からない英単語は、覚えられません。暗記すべきものは最低限暗記した上で、表面だけではなく深い理解をする必要があります。

 

3.センター試験と共通テストの違い②(英語)

 そしてなんと言っても一番の違いは『長文の傾向』です。センター試験では長い一つの文章から多くの問いに答えるというものでしたが、共通テストでは『ポスターや図の読み取り、本文要約』等の問題が増え、それに伴い文章量も増加しました。問われる内容も、正確に文章を読み取れたかどうか、つまり正誤判定のようなものが多く、早くかつ正確に読むことが最重要と言えるでしょう。

 

4.大学入試改革に伴う高校入試の変化

 共通テストは大接続システム改革も含まれていることから、当然高校入試にも変化がありました。もちろん、それに伴い学校のテストにも変化が見られます。特に目立つのが、国語の文章要約問題です。

 文章の要約文を、穴埋め形式で答える問題。しかも記述式のケースがほとんど。正解するには文章を論理的に読み解いていく必要があります。文章に書かれている事実を正確に読み取り筆者の主張(テーマ)は何か?またその対比は何か?(主張の逆)をくみ取らなくてはなりません。共通テスト同様、正確に文章を読み取れたかどうかをみる問題が増えてきています。

 

5.英語リーディングに必要な能力①

 まずは『単語力』です。2022年共通テストでは約4000~5000語を覚える必要があります。語数が増える=より難しい単語を覚えなくてはいけないと考えがちですが、そうではありません。共通テストの傾向は、より実用的な英語です。日常会話に出てくる英単語をしっかり習得しましょう。

 また基本的な語彙力があれば、難しい英単語を類推することができます。英語の文章はキーとなる単語が何回も登場し、その単語のヒントとなるような文章が沢山あります。共通テストだけでなく、難関私大受験にも言えることですが、前後関係からどんな意味かを推測する力も身につけておきたいですね。

 

6.英語リーディングに必要な能力②

 そして『文法力』。文法問題は出ませんが、長文を早くかつ正確に読むためにも、文法力は必要不可欠です。また、選択肢の中でも文法力が問われることが多々あります。文法とは、あると便利な英語のルールなので、よく使われます。いわゆる決まり文句のようなもの。ぱっと英文を見たときに、何が書いてあるか瞬時に理解するために、文法力を磨いておいた方が良いでしょう。

 

7.英語リーディングに必要な能力③

 最後に最も重要なのが、情報を整理しながら、文章の要点を掴む力です。時間の流れがある場合は『いつの出来事か?(時系列)』、登場人物が多い場合は『誰の言葉か?』、モノが多い場合は『どのモノの説明か?』を整理しながら読んでいくと良いでしょう。また、自分が後から見直しやすいように線を引いておくことをおススメします。

 内容を正確に読み取れていれば、問題を解く時間はほとんどかかりません。なぜなら、ありえない選択肢をすぐ排除できる&正解に確信があり、他の選択肢を見る必要がないから。つまり、何が書かれているか(文章の要点)を掴みさえすれば、勝ったも同然、完答も期待できます。

 

8.小学生からできる共通テストへの準備

 共通テストに必要な力は『思考力・判断力・表現力』でした。それを身につけるためには、情報を整理しながら、文章の要点を掴む力が不可欠です。

 小学生からできること、それは『人の話を整理して聞く』『言いたい事は何か?を意識すること』です。先生の話や友達の話の流れを意識し、何が言いたいのか?つまりどういうことか?を考える癖をつけましょう。日々の小さな積み重ね、気の持ちようが、将来の大きな力になります。

 

【まとめ】

 いかがでしたか?センター試験から共通テストに変わり、情報があふれています。しかし、焦る必要はありません。目の前のことに一生懸命取り組めば、やり方もどんどん改善され、自分の力が磨かれます。考えすぎて不安になるよりも、まずは出来ることから少しずつ始めてみましょう!

 

 

 

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